心不全とは
心不全は、心臓のポンプ機能が悪くなったことが要因で、心臓が十分な血液を体に送り出せず、酸素や栄養を供給できない状態のことです。心不全は疾患名ではなく、心機能弱体化の症候群のことを言います。心不全を放置していると、突然の呼吸困難や胸痛、意識障害などが生じることがあり、命に関わる状態となる可能性があります。下記の症状に該当する方はすぐに医療機関を受診しましょう。はるクリニック西小山は心臓血管外科の専門医が診療をいたします。心臓の病気を専門的に診療したい方ははるクリニック西小山にご来院ください。webからご予約いただくとスムーズに診察できます。
心不全の症状
下記のような症状があったら心不全を疑いましょう。
呼吸困難
軽度の心不全では、身体活動時に息切れを感じることがあります。重度の心不全では、安静時でも息切れや窒息感が生じることがあります。
疲労感
心不全では、心臓が効率的に血液を体に送り出せないため、体力の低下や疲労感を感じることがあります。
むくみ
心臓のポンプ機能が低下すると、血液や体液が組織に滞留しやすくなり、むくみが生じることがあります。特に、足や足首、手や腕、腹部などの末梢部にむくみが現れることが多いです。浮腫みに伴い体重の増加がみられることが多いです。
喀血（かっけつ）
心不全により、肺の血管圧が上昇し、肺からの出血や痰の血が生じることがあります。
睡眠障害
心不全により、横になったときに呼吸が困難になることがあり、夜間の呼吸困難や頻尿が生じることがあります。
これらの症状は個人によって異なる場合があり、症状の程度も心不全の進行度合いによって異なります。重要なのは、これらの症状が継続している場合には、早期に医師の診察を受け、適切な治療やケアを受けることです。
心不全の原因
心不全の主な原因は、心臓弁膜症、不整脈、高血圧、冠状動脈疾患などがあります。
また、上記のような基礎疾患がない場合でも、加齢により、心不全を発症することもあります。
高血圧になると、血液を送っている動脈への抵抗が増加します。このため、心臓は通常よりも強く収縮しなければならず、負荷が増加します。また、心臓に負担がかかると、心臓に血液を供給する冠動脈で血液の流れが悪くなるため心臓の酸素不足や心筋梗塞のリスクが高まる可能性があります。
心不全の診断
心不全の診断には、身体検査、血液検査、心電図、心エコーなどの検査が一般的に使用されます。医師は、症状や検査結果を総合的に判断し、心不全の診断を行います。
身体検査では、医師は胸部を聴診し、肺の音や心音を確認します。また、体重の変動やむくみの有無も確認します。心電図は、心臓の電気的な活動を記録し、不整脈や心筋梗塞などの異常を検出するのに役立ちます。心電図で不整脈が見つからない場合は一定期間（通常は24〜48時間）にわたって心電図の記録を行えるホルター心電図をおすすめすることもあります。
心エコー検査は、超音波を使って心臓の構造や機能を確認するために行われます。この検査により、心臓の収縮能力や弁の動き、血液の流れなどが詳細に観察されます。他の検査と組み合わせて、心不全の程度や原因の特定に役立ちます。
はるクリニック西小山では心エコー検査を専門的に行える女性の臨床検査技師がおります。心エコー検査を検討される方はお気軽にお申し付けください。（受診当日のエコー検査は行っておりません。）
心不全の治療
心不全の治療は、症状の緩和と進行の遅延を目的としています。
一般的な治療法には以下のものがあります。
薬物療法
心不全には、利尿剤、血管拡張薬、ベータ遮断薬、ACE阻害薬などの薬物が使用されます。これらの薬は、心臓の負担を軽減し、症状の改善や生活予後の向上に寄与します。
生活スタイルの変更
心不全の患者は、塩分摂取量の制限、適度な運動、禁煙、適切な体重管理などの健康な生活スタイルの変更が勧められます。
心不全の予防
心不全の予防には、健康な生活習慣の確立が重要です。以下は心不全を予防するための一般的なアプローチです。
適切な食事
バランスの取れた食事を摂ることが重要です。食事は塩分や脂肪の摂取量を制限し、豊富な果物、野菜、全粒穀物、低脂肪の乳製品、健康なタンパク源を含むようにします。
適度な運動
日常的な運動は心臓の健康をサポートします。有酸素運動（ウォーキング、水泳、サイクリングなど）を週に数回行うことが推奨されます。ただし、医師と相談し、個人の体力や状態に合わせた運動プログラムを作成することが重要です。
健康な体重の維持
適正な体重を維持することは心臓の負担を軽減するため重要です。バランスの取れた食事と適度な運動を組み合わせることで、健康な体重を維持することができます。
喫煙の避ける
タバコの喫煙は心血管疾患のリスクを高めます。禁煙は心不全を含む多くの健康上の利益をもたらします。
禁煙外来等もご検討ください。現在、禁煙治療薬の供給ストップにより、禁煙外来（禁煙治療薬の処方）は行っておりません。
ストレス管理
長期的なストレスは心臓の健康に悪影響を及ぼすことがあります。ストレスを適切に管理するために、リラクゼーション法やストレス軽減の活動（ヨガ、瞑想、趣味など）を取り入れましょう。
継続的な医療ケア
高血圧や糖尿病などの慢性的な疾患を持つ人は、定期的に医師の診察を受けることが重要です。適切な治療と定期的なフォローアップは心不全のリスクを低減するのに役立ちます。
心不全は放っておくと、心筋梗塞や呼吸困難になる危険な病気です。今は、軽い症状でも、いつ重篤な病気を発症するかは分かりません。手遅れになる前に、まずは健康診断を受けたり、軽い症状のうちに受診しましょう。早期発見・早期治療がとても大切です。
はるクリニック西小山では、心臓血管外科専門医の診療を待ち時間なく受診できる環境があります。24時間webより予約取得ができますのでご予約のうえご来院ください。
