動悸

動悸を感じたら

動悸を感じたら

自分の心臓の拍動を意識しなくても感じる状態を動悸といいます。心臓の鼓動が耳につく、ドキドキを強く感じる、脈が飛ぶ、胸が詰まる、鼓動が早くなるなど感じ方は人それぞれです。動悸は緊張やストレス、不安な状態の時に感じることも多いですが、疾患によって起きることもあります。疾患によって起きている場合は心筋梗塞など重篤な病気に繋がる危険性が高いです。はるクリニック西小山の循環器内科では、心臓血管外科の専門医が患者様に対して丁寧に診察を行い、疾患があるかどうかを判断します。動悸、息切れを感じている方は、お気軽にご来院ください。

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動悸の種類

脈が飛んだ感じがする(期外収縮)

この症状を感じる方は、期外収縮の可能性があります。期外収縮とは心室(心臓にある部屋)からの異常興奮により生じる不整脈です。健康診断で指摘されることも多く、30歳を過ぎる頃から多くの人に認められます。命に関わるものではないですが、強い症状を訴える人もいます。主な原因としては、飲酒・ストレス・疲労・睡眠不足などが考えられますが、心臓弁膜症や虚血性心疾患など深刻な心疾患が原因のこともあります。

脈が速くドキドキ苦しくなる(頻脈)

この症状が出るときは、頻脈性の不整脈の可能性があります。通常脈数の正常値は1分間に60~90回ですが、100回以上の場合は頻脈と言います。運動していない時や安静にしている時などに頻脈になるのであれば、何らかの疾患が疑われます。予想される疾患としては、冠動脈疾患、心臓弁膜症、心筋疾患、先天性心疾患などの心臓疾患の可能性があります。症状や頻度、持続時間などによって、治療法が大きく変わってきます。

めまいや立ちくらみがする(徐脈)

これらは、脈が遅くなる徐脈性の不整脈で見られる症状で、洞不全症候群や房室ブロックなどが疑われます。全身の血液が不足して息切れや疲れやすさが起きたり、脳の血流が不足して意識消失することもあります。突然死につながる場合もあるため、人工ペースメーカーの植え込み手術が必要になることがあります。

安静にしているのに心拍を強く感じる

動悸の原因は心臓だけとは限らず、貧血や甲状腺ホルモン分泌過剰が原因の場合もあります。原因を特定するためには血液検査などを行う必要があります。気になる症状がありましたら当院までご相談ください。

動悸を起こす主な疾患

循環器疾患

心筋梗塞や狭心症などの循環器疾患にて動悸が起こることがあります。胸の痛みなども伴うこともあるので、気になった場合は早めに当院までご相談ください。また、肺の血管が詰まるエコノミークラス症候群や、酸素を取り込む肺胞が破壊される肺気腫でも起きることがあります。

不整脈

発作性上室性頻脈などの疾患が疑われます。頻脈が続く時には、当院までご相談ください。また、脈拍が早く、且つ不規則な場合は発作性心房細動の可能性があります。放置しておくと、血管に塞栓症や脳血管系の合併症のリスクが出てきますので、お早めにご相談ください。

不整脈

心不全

心不全になると、心臓の筋肉である心筋が弱り、ポンプ機能が低下して1回の拍動で送り出せる血液が少なくなってしまいます。そのため、脈拍を早くして血液を送ろうとすると、動悸を引き起こします。血液が上手く回らず、体に必要な酸素や栄養が足りなくなるので、息切れや疲れを感じるようになります。

循環器疾患以外の原因

循環器疾患以外の原因は、甲状腺機能亢進症や貧血、低血糖があります。他にも精神的なストレスが原因で現れることがあります。仕事場や学校などの特定の場、重要な会議などで動悸が起こる場合は、ストレスが原因と考えられます。当院では、専門医が丁寧な問診を行いますので、動悸が起きる原因に対して適切な処置を致します。

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症は代表的な疾患にバセドウ病があり、甲状腺ホルモンの過剰分泌によって脈や血圧が早くなって、動悸が引き起こされます。動悸のほか、 だるさや疲れ、むくみ、便秘、冷え、イライラしてしまうなどの症状が現れることもあります。甲状腺の疾患は女性に多く見られ、40歳代以降の女性の健康診断において20%程度の高い頻度でなんらかの甲状腺疾患が見つかります。

貧血

貧血になると、酸素を運搬するヘモグロビンの濃度が下がります。そのため酸素を全身に回そうと、脈拍が早くなって動悸を引き起こします。他に息切れや疲れなどの症状も出ます。一般的には鉄分とヘモグロビンが両方不足する鉄欠乏性貧血が多く、内服薬によって治療します。特に女性に多く、日本人の40%の女性は貧血、もしくはかくれ貧血と言われています。

低血糖

低血糖の場合、血糖値を上げようと複数のホルモンが放出され、それらが神経に様々な影響を与えます。特に興奮系のアドレナリン、ノルアドレナリンが大量放出されると、動悸や手足のしびれ、筋肉のこわばり、頭痛、精神面ではイライラや不安感、恐怖心などの症状が出ることがあります。また、血糖値が低い状態が続くと脳に十分にエネルギーが回らなくなり、意識消失などを起こすことがあるので注意が必要です。

動悸がある場合に行う検査

心電図検査

心電図検査は、不整脈の有無を確かめるために行います。症状出現時の脈の波形を記録出来れば確かな診断が可能ですが、判断がつかない場合は24時間心電図を記録できるホルター心電図などを行うこともあります。ホルター心電図でも心電図を装着した24時間で症状が出ない(不整脈が記録されない)場合があります。その場合には日常の症状の変化を観察しつつ、ホルター心電図を繰り返し行うことが必要になる場合もあります。

心エコー(超音波)検査

心エコー検査では、心臓に原因があるのか、それ以外の理由なのかの鑑別ができます。不整脈には良性のものと悪性のものがありますが、心臓に原因がある不整脈は悪性のものがほとんどです。

胸部レントゲン検査

胸部レントゲン検査では、心臓の肥大や胸水などの有無を確認できます。通常は患者様が直立した状態で撮影しますが、立っていられない場合はベッドで横になって撮影を行うこともあります。画像は必ず正面と側面から複数枚撮影します。

血液検査

血液検査では循環器疾患以外の原因も検査できます。例えば、甲状腺疾患や貧血の有無、血糖の状態など、幅広い疾患の有無が確認可能です。

不整脈の治療

不整脈の種類によって治療方法は変わります。軽度のものであれば生活習慣の改善や運動療法にて改善が可能です。

生活習慣改善

禁酒や喫煙、コーヒーやエナジードリンクなどカフェインの過剰摂取を控えるようにしましょう。また出来る限り早めに同じ時間に就寝して生活リズムを整えるようにしましょう。

運動療法

習慣的に適度な運動をすることによって自律神経のバランスがとれ、不整脈が起こりにくくなります。仕事などであまり時間が取れない場合は、日々意識できる階段移動や早歩きなどをするようにしましょう。

薬物療法

薬物療法では、患者様の状態に合わせて適切な薬を処方します。例えば、不整脈を抑える抗不整脈薬、ストレスや不安を和らげる安定剤、脳梗塞予防の抗血栓薬などを用いて治療します。

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